ひとづくり室| 2014一般社団法人 糸魚川青年会議所 ~+ONE~


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        副理事長兼ひとづくり室長
                         いけばら   きみひと
             池原 公人


 地球誕生から永きにわたって生命は様々な苦難をくぐり抜け、脈々と命をつないできました。その命をこれから未来へつなげていくために、私たちも先人から受け継いで来た、生きていく力を後世にも引き続き伝え、つなげて行くことは義務であると思います。

 現在、教育現場からは、子どもたちと深く接する事が難しくなって来ており、大きな課題に対して迷っている子どもの背中を、強く押してあげられていないという現状や、ITの発達により容易に情報を手にすることができるためか、子どもたちは実にいろいろなことを知っていて、その知識はあっても、うまく使いこなす事ができず、実際に突然目の前に現れた課題は避けてしまうという傾向があるとお聞きしました。そのために、苦難と向き合う機会は少なくなり、気持ちだけでなく、生命として生き抜いて行くための本能も衰退が進み、人間は生きていく力を退化させ始めていると考えます。

 そこで、自分はどうだったか今までの人生を振り返ると、ある日突然に目の前に壁が現れ、どうしようもできずに迷い、進んで来た道を振り返り悔やみもしました。そんな時、「後ろを振り返るな、前だけを向いて行け」と、人にトンと背中を押され、脇目も振らずよじ登り、大きな壁を乗り越えられました。それが、新たな壁に直面したときには、大きな壁ではなくなり、前向きに一歩踏み出そうという自信につながりました。現在、私が社会の一員として、人間として、ここに生きているのも、多くの壁を乗り越えてきた体験があったからだと私は感じています。

 本年度は、スローガン「+ONE」(プラスワン)の下、子どもたちが将来、壁に直面した時、それを乗り越えていけるように、前向きに一歩踏み出すことの大切さを伝えていきます。メンバーと共に、子どもたちの背中を力強く押してあげられるよう務めて参ります。

 一年間どうぞよろしくお願いいたします。