副理事長兼経営開発室室長
いのまた たかき
猪又 高貴

 
 
 
現在働き方改革は、大企業だけではなく中小企業にとっても重要な経営課題の一つとして、世の中に認知されてきています。また、新型コロナウイルス感染症の影響により、これまでの働き方が大きく見直されているタイミングでもあります。
働き方は、高度経済成長期・バブル期・就職氷河期と約半世紀で大きく変わっています。時代の変化に伴い、昔と今で何が変わったのか考えてみると、昔は会社都合での働き方が中心でしたが、今は「プライベートを大切に働けること」、「仕事と家庭・育児を両立させ働けること」、「介護をしながら働けること」など個人の都合に即した働き方に変化しているのではないかと思います。私たちの企業は、今後ますます増えていくであろう「働き方の多様化」に対応するために、二つの環境整備が必要だと考えます。
一つは、働きやすい環境の整備です。労働時間の管理や有給休暇の取得向上など、より快適に働き続けるための労働条件を整える必要があります。人生の大半を職場で過ごすので、働きやすい環境の整備は大切です。
働き方改革の多くの施策は、働きやすさを改善していくことに主眼を置いていますが、このことよりもさらに大切なものがもう一つあります。それは、仕事へのやりがいが持てる環境の整備です。仕事の動機付けや自身の成長感など、働き手が仕事に対するやる気やモチベーションを高められる環境を整える必要があります。いくら働きやすい環境が整っていても、やりがいが持てない職場環境は、離職者を生み、企業の発展や労働生産性にも影響します。また、育休や有休制度を利用できる環境が整っていても、それを利用できる企業の風土や職場の雰囲気が整っていなければ意味がありません。
この二つの環境を整えることができれば、「働きがいのある企業」になり、糸魚川市でもより深刻化すると予想される労働力不足の問題にも対応できるのではないかと思います。今後さらに人材確保が難しくなる中、働き手一人ひとりの力をより発揮できる企業にしていかなければいけません。
JCは様々な業種の代表者や経営の中核を担うメンバーが多く所属しています。まずはメンバーが「働き方の多様化」に柔軟に対応するための知識・見識を身に付け行動できるようにすることが大切だと感じております。
木島理事長が掲げるスローガン「KEEP GROWING」のもと、副理事長兼経営開発室室長として、メンバーと共に成長していけるよう、役割を全うし、精一杯努めてまいります。
一年間どうぞよろしくお願いいたします。