2023年度 理事長
いい  こうた 
伊井 浩太

 

 

理事長所信

【はじめに】

 「新日本の再建は我々青年の仕事である」設立趣意書の一文である。この言葉に共感し、各地青年会議所が生まれました。(一社)糸魚川青年会議所(以下、糸魚川JC)も362番目のLОMとして誕生しました。先輩諸氏が、弛むことなくこのまちの未来についての夢を仲間と真剣に語り合い、行動を起こし、その夢を実現させるために、たくさんの人を巻き込み、活動を運動へとつなげていく『体験』が、先輩諸氏から受け継いできた、JC創始の精神とJCの価値だと考えます。
 新型コロナウイルス感染症が、日本全国そして我々が住み暮らすまちにも悲惨な影響を与え、日々の生活や常識が目まぐるしいスピードで変化している時代に直面し、当たり前の生活が当たり前ではなくなってきています。私たち糸魚川JCが目指す、糸魚川の明るい豊かな社会の実現に向けた活動にも様々な制限がかけられているのが現状です。それでも今を生きる我々青年は、この『体験』を踏まえ、変革の能動者として志を同じくする仲間と共に積極果敢に挑み、英知と勇気と情熱をもって行動を起こさねばなりません。先輩諸氏のように、社会の変容の中、まちのあるべき姿を目指し、積極果敢に挑戦していかなければ、地域の未来を描き、夢を叶えることはできないからです。先輩諸氏の熱い想いと強い意志を我々に経験としてつないでくださった先輩諸氏に心から敬意を表するとともに、感謝申し上げます。
 「青年会議所(JC)は青年の学び舎である。」JCはこのように例えられます。沢山の機会を通して、自己成長を促し、多くの仲間と出会い、地域の様々な課題に向き合う『体験』は、自分自身にとって、この地域にかけがえのない経験となります。新型コロナウイルスの影響で、対面による人との出会いが抑制され、交流し想いを語り合う機会が減っています。このままでは糸魚川JCメンバーが、地域の夢や魅力を語れない、リーダーとして地域を牽引することもできない、ましてや、地域のイベントなどでテントすらまともに張ることができないという時代が来る恐れがあります。時代が目まぐるしく変容している中、今を生きる我々糸魚川JCメンバー一人ひとりの『体験』が社業や地域の経験となり、私たちが目指す明るい豊かな社会の実現につながります。
 一方で、人と対面で会わなくても価値観や新しいライフスタイルを共有できるツールが確立されつつある現在、SNSなどで共感を得てファンづくりをすることは、ビジネスや地域活動においても重要で有効な手段です。この地域にとってファンを増やすことは、私たちの地域を明るく照らします。ただしファンというだけでは、表面的な情報のやりとりしかできないことが多くあります。様々な価値観が生まれている現在であっても、人とヒトとの交流は非常に大切です。交流を通じて、想いを共有し、同じ志の仲間と共に想いを語り合いましょう。そして、まちの未来を牽引できる地域のリーダーとして、たくさんの人を巻き込み『体験』をしましょう。その『体験』こそが、私たちの自己成長をもたらし、まちにとってかけがえのない経験の蓄積となります。
 本年度、「EXPERIENCE」のスローガンのもと、青年期の今しかできない『体験』を通じてメンバー一人ひとりが楽しみながら夢を語り、成長できる一年となるよう、私自身もリーダーシップを発揮できる人間へと成長します。そして、糸魚川の夢溢れる未来の実現に向け、同じ志を持つ仲間と共に全力でJC活動に取り組んでまいります。そして、人とヒトとの交流を促進させ、糸魚川というまちの未来に夢を語り、その夢の実現に一歩踏み出せる仲間を増やしていきます。
 

【青年経済人として、ルールを守り、厳粛な組織運営を体験しよう】

 私たちは、単年度制かつ40歳卒業というJCならではのルールのもと、様々な役職や役割を通じて自己研鑽を積んでいきます。糸魚川JCで誰もが学ぶこと、それは時間の有効活用(スケジューリング)と設営準備です。社会人として、時間の自己管理は非常に重要で
近年では、様々な価値観や多様性が尊重されています。ひと昔前のJCは夜のまちに頻繁に繰り出し、異業種に就くメンバーと交流を深めてきました。しかし、新型コロナウイルスの影響により、シニアメンバーへの接遇の機会や交流を図る機会はおろか、現役メンバー同士でさえ、絶好の懇親の機会となる第二例会の席、対外事業へ出席する機会が非常に少なくなっています。
す。出欠の回答・資料の提出期限・日程調整、事業の開催まで、誰もが経験をします。近年では、そのような社会人としての当然のルール守る意識が希薄になっている傾向があります。地域を牽引するリーダーだからこそ、基本的なルールを守ることが成長の根幹になると考えます。また、希薄になっている背景には設営側の想いが足りない、共感できていないという問題もあります。例えば、会場の雰囲気づくりから事前の周知に至るまで、綿密に計画を練り、参加者側に成長の機会をより感じていただく設えも必要であると考えます。ココでしかできないイマを楽しむことができるのは、限られた青年期の今だからだと考えます。仲間と共に学び、楽しみ、何より成長できる組織を目指していくためには、仲間の成長につながるイメージをもった設営をしていきましょう。
 

 【人とヒトとの交流が一番の成長の機会、人生を変える出会いを体験しよう】

近年では、様々な価値観や多様性が尊重されています。ひと昔前のJCは夜のまちに頻繁に繰り出し、異業種に就くメンバーと交流を深めてきました。しかし、新型コロナウイルスの影響により、シニアメンバーへの接遇の機会や交流を図る機会はおろか、現役メンバー同士でさえ、絶好の懇親の機会となる第二例会の席、対外事業へ出席する機会が非常に少なくなっています。我々青年期の出会いは、一生涯の出会い、人生を変える出会いがたくさんあります。仕事、家庭、趣味においても、異業種メンバーが集うJCでしか出会えない仲間がいることは、非常に魅力的な組織だと考えます。しかし、このまま何もせずに新型コロナウイルス感染症の終息を待つだけでは、自分自身の人生を変える可能性がある、人との出会いや交流の機会が限られてしまいます。また、このような機会への参加を増やすだけでなく、そこだけの学びがあり、かつ、参加しやすい魅力的な場として設えることも必要です。糸魚川JCの第二例会や対外事業を、より魅力的にすること、そしてメンバー一人ひとりが成長できる場として活用することで、より多くの成長の機会を得ることにつながると考えます。人とヒトとの交流が、メンバーにとって人生を変えるような出会いと成長の機会として肌で感じていただきます。
 また、本年度は新しい形でシニアメンバーとの交流を深めていきます。恒例の新年祝賀会や納涼会だけでなく、例会や第二例会への参加機会を増やし、現役メンバーとシニアメンバーの垣根を越え、公私共にご指導いただけるような設営を創出します。人口減少や担い手不足などの私たちが抱える問題やこのまちの問題を、シニアメンバーの皆様と共に解決ができる関係へと醸成していき、この地域の未来に向かって、同じ方向に舵を向けられたらと考えます。
 また、2022年度に糸魚川・上越・妙高の3LOMで発足した第6エリアJCメンバー交流会の「山桜海(さんおうかい)」で合同例会を行います。第6エリアの青年世代の仲間と集う機会を設け、地域の課題をはじめ、夢や未来を語り合うことは、私たち自身の新たなコミュニティや成長へとつながっていくと考えます。今こそ、人とヒトとの交流を尊重し、有意義な出会いを創出してまいります。
 

【一人でも多くの仲間にアプローチをし、JCの理念を体験しよう】

 今までも、より多くの仲間を迎え入れるという目標を立て、新たな仲間と糸魚川の明るい豊かなまちを目指し、多くの若者にアプローチをしてまいりました。現在に至るまで、会員拡大はまちづくりの根幹ともいえ、JCにとって非常に重要な活動であると考えます。
 現在、全国691LОM中398LОM(約57%)が、30人以下でJC活動を行っています。さらに入会歴の統計では、およそ半数が入会5年未満です。全国的に見ても、近年ではLОM会員数の減少や途中退会者が多くなっていることが大きな課題となっています。会員数の減少や途中退会者増加の問題は、JCの理念と価値をしっかりと学ぶことができず、地域にとってのリーダーを失ってしまう、またリーダーが育たないといった問題が生まれてしまいます。より良いJC運動を続けるためには、理念に共感する多様なメンバーを拡大し、魅力ある人財を増やし、JAYCEEとして成長させ、運動が最大化できる組織を目指していく必要があります。
 本年度は、一人でも多くの仲間と出会う機会を創出し、JCの理念と価値を伝え、10名以上の会員拡大を目指します。そして、新入会員とともに現役メンバーが、JCの理念や価値、運動について学び、JCの理念に共感し、理解を深めることで運動を最大化できる組織へと進化してまいります。
 そして、新入会員が実践の場として、卒業例会を企画・運営してまいります。JAYCEEの集大成となるエピローグを、新入会員が心を込めて企画・設営をすることで、送り出した卒業生と未来の自分自身を重ね、JAYCEEとしての礎を心に込んでいただきたいと考えます。
 

【塩の道をターゲットにした広域的関係人口の拡大(ファンづくり)をしよう】

 交流人口の拡大は、私たちが住み暮らす糸魚川では永遠のテーマともいえる課題です。今までも糸魚川JCでは時代に即した交流人口の拡大を図ってまいりました。
 糸魚川には、四季折々の魅力があり、歴史・風土・日本屈指の鉱物資源、日本有数ともいえるイベントなど、魅力に溢れています。しかし、ターゲットや観光客を絞り切れていない課題も感じます。糸魚川は、新潟県の西端に位置することから、地理的に不利ではないかと感じる人も多いですが、隣接する、上越市、富山県新川エリア(朝日町、入善町、黒部市、魚津市)、世界的リゾートとして名高い、白馬VALLEYエリア(小谷村、白馬村、大町市)があります。それらのまちとは片道1時間圏内に位置しており、糸魚川にとって、この3エリアは歴史的・文化的・流通においても、重要な関係だと考えます。人口減少問題は、どの地域においても非常に深刻な問題ですが、地域経済のためには、一人でも多くの観光客を迎え入れ、地域を潤わすことができる魅力を発信し続けなければなりません。そのためには、この3エリアの中心にある糸魚川は、より魅力的な存在感を発揮する必要があると考えます。
 また、2015年の北陸新幹線開業では、北アルプス日本海広域観光連携会議(糸魚川市・上越市・大町市・白馬村・小谷村・朝日町・新潟県・長野県、観光・商工団体、鉄道・バスなどの事業者27団体)が立ち上がり、糸魚川市でも北陸新幹線がもたらす広域観光を推進する期待がされました。また、糸魚川市は、北陸新幹線日本海側の玄関口であり、事業化が決定した松本糸魚川連絡道路の完成に向けて準備を進めていることから、広域的な交流人口の拡大を行う機運を高めることが重要です。
 そこで、本年度は世界中から注目をされている白馬リゾート(白馬VALLEYエリア)を有する塩の道エリアにターゲットを絞り、広域的な交流人口の拡大を推進してまいります。そのためには、塩の道沿線で暮らす方々と広域的な交流人口の促進を図り、今までは点と点だった魅力を面として捉え、新しい魅力として醸成する必要があります。その第一歩として、塩の道沿線エリアの交流を促進させます。このエリアの住民とともに、お互いにメリットのある地域間連携や企業連携につながる一石を投じる運動を起こし、糸魚川の存在感を向上してまいります。
 

【若者の目線で今ココでしかできないイマを体験しよう】

 「おまんら、若いんだそい!なんかおもしょいことせぇ!」「わかいしょう元気出せ!」「なんかやれ!」と、先輩諸氏から様々な場面で幾度となくこのお言葉を頂戴してきました。私は、この先輩諸氏からの茶化した口調に期待を込められた言葉が大好きです。
 このまちに、大好きな仲間を市内外問わずに集め、何か面白いことを創造したらどうだろうかと妄想が膨らみます。今あるまちの魅力を、若者と呼ばれる人たちがアップデートしたらどのようなことをするのだろうか、どのようなコトをしたいのだろうか、興味をかきたてられます。日本の国石、新潟県の石となったヒスイを一例にすると、糸魚川はヒスイという宝石がとれる海岸だけでなく、ヒスイにまつわる歴史、伝承、地質、自然があるまちです。そんな糸魚川の魅力を、若者たちはどのようにアップデートして面白くするのだろうか、と。
 若者たちは、まちを良くしたい、楽しくしたい、お客さんに来てほしい、様々な想いがあります。その想いを実現できる、まちであってほしいと信じているとともに、より活性化できる仕掛けが必要だと考えます。
 そこで、本年度は若者たちがやりたいことに挑戦ができる、夢を思い描けるまちを目指します。そして、その夢にたくさんの先輩たちから知恵や御力をお借りして、若者たちの夢を実現し、糸魚川が持続可能なまちになることを目標に、行動を起こします。
 

【結びに】

 本年度、第56代理事長を拝命するにあたり、率先して楽しみたいと考えます。私は、16年間のJC生活の中で、『楽しむ』ためには、大きな夢を持ち、綿密な計画・しっかりした下準備、成功のイメージ持つことが重要だと学びました。このまちの明るい豊かな姿を思い描き、実現に向けて行動を起こし、全力で楽しみます。
 そして、青年期の『体験』がメンバー一人ひとりの成長をもたらし、さらには地域の経験の蓄積へとつながると信じています。どのような社会の変化に直面しても、JCでのかけがえのない『体験』が何事も乗り越えられる経験となり、メンバー一人ひとりが地域のリーダーとして成長できるよう全力を尽くしてまいります。
 1年間どうぞよろしくお願い致します。
 

<基本方針>

1 時間やスケジュールなどのルールを守り、よりメンバーが参加しやすい魅力的な環境をつくる。
2 人とヒトとの交流を促進させ、出会いを通じて、夢を語り合える仲間づくりをする。
3 50名以上の若者にアプローチをし、10名以上の会員拡大を行う。
4 入会の浅いメンバーに対し、JCの理念や意義・運動について学び、JCの理念に共感と理解を深める。
5 塩の道エリアでの交流を促進させ、塩の道沿線の住民にとってメリットがあり、地域間連携や企業連携につながる一石を投じる運動を起こし、糸魚川の存在感を向上させる。
6 市内外を問わず、より多くの人を巻き込み、若者がこのまちの未来に夢を描き、夢の実現に向かって行動を起こすことができるまちの礎を築く。
7 メンバー一人ひとりが、楽しんで『体験』している姿を対外へと発信する。
 

 


2023年度 糸魚川JC組織図

 
2023年度 年間スケジュール